

松島湾に浮かぶ無数の灯火。2011年。この美しい光を見つめる想いは、また特別なものではないかと思います。そこには美しさだけではない故人への呼びかけ、絆のようなものさえ感じざるをえません。会場での希望に満ちた笑顔とは対照的に、海には鎮魂と供養の世界が広がります。
灯籠流し船からは、ご自分の灯籠を流すのを間近で見ることが出来ます。船からゆっくりと離れていく小さな灯火、それが次第に沖の無数の光へ近づいていく光景に、手を合わせる方、涙する方々もいらっしゃいました。
これから地域の復興とともに、私たち一人一人の心の復興も続いていきます。それはとても長い年月を要するでしょう。この祭りが、その長い道中での一つの思い出になる事が出来たらと、心から願うばかりです。